シロアリ外来種対策のおすすめ
シロアリには「地下シロアリ」と「乾材シロアリ」が存在します。建築基準法では地下シロアリ対策のみ決められています。
「木造建築の地面から1メートル以内の部分(柱、筋交い・土台など)には必要に応じて防蟻処理を行うこと」と明記されてます。地面から1メートル以内ですから地下シロアリへの対策が求められています。
まずは地下シロアリと乾材シロアリとはそれぞれどんなシロアリなのかから見ていきます。
地下シロアリ(在来種)
地下シロアリとは、読んで字のごとく土壌に生息しているシロアリのことを言います。
ヤマトシロアリは北海道北部を除く日本全土に生息しているといわれていますが、気候の変化もあり北海道でも発見されてます。
イエシロアリは神奈川県より西の海岸線に沿った温暖な地域と千葉県の一部、それに南西諸島、小笠原諸島に分布 しています。暖かい地域に生息をしていることが知られています。
地下シロアリは個体としては非常に小さいのですが、一つの巣で数万~数十万匹のシロアリがいるといわれてます。そのアリたちが「蟻道」と呼ばれる道を作ってせっせと大好物の木材へ向かっていくわけです。その力は尋常ではなくコンクリートなんてなんのそのなんですよね。ちなみに彼らが活動するためにはある程度の水分が必要なので土壌からせめて来るわけです。
その為、建築基準法では「木造建築の地面から1メートル以内の部分(柱、筋交い・土台など)には必要に応じて防蟻処理を行うこと」との規定があるわけです。
乾材シロアリ(外来種)
乾材シロアリのアタック経路は土壌から蟻道ではないのが最大の特徴で、本州・四国・九州に多く生息するアメリカカンザイシロアリと、奄美群島より南に生息するダイコクシロアリが多くの被害を発生させています。
乾材シロアリは乾燥材に含まれるほんのわずかな水分で生きていくことができる生命力をもっており、羽アリになるので飛び回ることもできます。
住宅のなかに何十個もの巣をつくり木材を食い散らかしていきます。
外来種の恐怖
シロアリに対しての対策は新築工事のさいにホウ酸などで必ず実施されるのもです。しかし構造材などまでは施されていないことが多いのが現実です。
ある日突然「羽アリ」となった乾材シロアリがあなたの家にたどり着くと、いえのわずかな隙間から侵入を試みます。入ってしまえば彼らはほんの少しの水分でもいきていけるわけですからそこは外敵がいないパラダイスなわけです。
国内では1970年代には都内で初めて発見されて関東を中心に拡大をはじめて現在では関東より西に定着しているといわれています。
寒冷地に弱いといわれているのですが、近年の住宅の高性能化の波はシロアリの生息地の分布を変えてもおかしくないといわれています。
まとめ
シロアリには地下シロアリ(在来種)と乾材シロアリ(外来種)が日本各地で猛威を振るっていますが、このシロアリ実は「蟻」ではなく「ゴキブリ」の仲間なのです。そう考えるとたくましい生命力も納得です。
5年に一回の定期的な防蟻処理に加えて新築時の構造材を含めた対策もぜひ検討してみて下さい。
ぜひ続けてお読みください
無垢材と集成材