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住宅性能表示制度とはなに

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住宅性能表示制度とはなに

先日瑕疵保険をご紹介させていただいたときに、品確法という法律があることを振れたのですが、住宅性能表示制度は「品確法」の3つの柱の一つとされています。

では、品確法の三つの柱とは何かをまず確認しましょう

①新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること

②様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること

③トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること

この②が住宅性能表示制度なのですが、具体的にどんなことをするのでしょうか?

◎住宅の性能に関する表示の適正化を図る共通のルールを設けて、消費者による住宅の性能の相互比較を可能にすること。

◎住宅の性能に関する評価を客観的に行う第三者機関を整備し、評価結果の信頼性を確保すること

◎住宅性能に表示された住宅の性能は、契約内容とされることを原則とすることにより、表示された性能を実現する。

画像引用:住宅性能表示・評価協会

登録住宅性能評価機関によって、設計図書の評価⇒設計住宅評価性能評価書⇒施工段階・完成段階の検査⇒建設住宅性能評価書の順番でチェックがされていきますので、施主の皆さんにとっても第三者の評価がはいる安心感がありますね。

評価の内容によっては工期影響が出てしまうことがありますが、その点は安心を担保すると考えれば致し方ないことでしょう。

評価にかんしてですが10の項目に関して評価がされます。

「安心」がなによりです
画像引用:住宅性能評価・表示協会

①構造の安定:耐震等級OO級 など

耐震等級は、建物が地震にどれだけ耐えられるかを評価する指標です。

日本では、主に「耐震設計基準」に基づいて建物の耐震性が評価され、等級が付与されます。

耐震等級は「1」から「3」までの段階があり、等級が高いほど耐震性が高まります。

  • 耐震等級1:地震に対する弱い
  • 耐震等級2:地震に対する普通
  • 耐震等級3:地震に対する強い

②温熱環境・エネルギー消費量:断熱等性能評価 等級OO級 
               一次エネルギー消費量等級 等級OO級 など

断熱性能評価は、建物が外部の気象条件から内部を保護し、快適な温度と湿度を維持する能力を評価するプロセスです。

評価の基準にはU値、R値、熱損失係数、気密性などが含まれます。

  • U値:断熱材の熱伝導率を示し、低いほど断熱性能が高いことを示します。
  • R値:断熱性能の逆数で、高いほど断熱性能が高いことを示します。
  • 熱損失係数:断熱材や窓など全体の熱損失を示し、低いほどエネルギー効率が高いことを示します。
  • 気密性:建物内外の気圧差に対する建物の密閉度を示し、高いほどエネルギーのロスが少ないことを示します。

一次エネルギー消費量等級は、住宅がどれだけのエネルギーを使用し、それが環境への負荷にどれだけ寄与するかを示す指標です。

一次エネルギーは、エネルギーの取得から供給までの全プロセスを含みます。等級はAからGまでの段階があり、Aが最もエネルギー効率の高い等級で、Gが最も低い等級です。

③音環境:重量床衝撃音対策評価等級 等級OO級 など

等級分類: 重量床衝撃音対策評価等級は、一般的に以下の3つの等級に分類されます。

  • 等級1: 最も高い遮音性能を持ち、衝撃音の伝達を最小限に抑える。
  • 等級2: 中程度の遮音性能を持ち、一般的な住宅での使用に適している。
  • 等級3: 最低の遮音性能であり、遮音性能が低い床とされる。

④光・視環境:単純開口率 OO% など

単純開口率(たんじゅんかいこうりつ、SRR: Simple Window-to-Wall Ratio)は、建物や建築物における窓や開口部の面積と壁面積との比率を示す指標です。

この比率は、建築デザインやエネルギー効率、日射利用、熱快適性などの設計要素に影響を与えます。

単純開口率は、以下のように計算されます。

単純開口率 = 窓や開口部の面積 / 壁面積

この比率は、建築物の外部デザインや内部環境への影響を考慮する上で重要です。

主なポイントとして以下が挙げられます:

  1. 日射利用と自然光の確保: 高い単純開口率を持つ建物は、自然光や日射を多く取り入れることができ、居住者に明るく快適な室内環境を提供します。これにより、電力消費を削減し、室内照明の必要を減らすことができます。
  2. エネルギー効率と熱快適性: 単純開口率が高すぎる場合、建物の断熱性能が低下し、暖房と冷房のエネルギー消費が増加する可能性があります。適切な窓の断熱性能や遮熱対策が必要です。
  3. 外観デザイン: 単純開口率は建物の外観にも影響を与えます。高い開口率を持つ建物は、近代的で開放的な外観を持つことができます。一方、伝統的な建物や特定のデザインコンセプトを持つ建物では、開口率が低くなることもあります。
  4. 法規制と建築基準: 地域や国によって、建物の単純開口率に関する法規制や建築基準が異なります。建築プロジェクトを計画する際には、現地の規制を遵守する必要があります。
  5. バランスの取れたデザイン: 単純開口率は、デザインとエネルギー効率のバランスを取る重要な要素です。適切な窓の配置やサイズを考慮し、外部環境との調和を図ることが求められます。

⑤火災時の安全:耐火等級 等級OO級 など

耐火等級(Fire Resistance Rating)は、建物の構造要素や建材が火災に対してどれだけ耐性を持つかを示す指標です。

耐火等級は、建物の安全性や防火性能を評価し、火災時に住民や建物自体を守るために非常に重要です。

耐火等級は通常、時間(分単位または時間単位)で表されます。

以下に一般的な耐火等級とその意味を示します:

  1. 耐火等級0 (FRR0):
    • 構造要素や建材が火に対して耐性を持たない。
    • 火災時に迅速な火の制御と避難が必要。
  2. 耐火等級15 (FRR15):
    • 15分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 火災の初期段階での火の拡散を抑制し、避難の時間を確保する。
  3. 耐火等級30 (FRR30):
    • 30分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 火の拡散を抑制し、避難と火災の制御に時間を与える。
  4. 耐火等級60 (FRR60):
    • 60分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 火災の制御と避難に十分な時間を提供。
  5. 耐火等級90 (FRR90):
    • 90分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 長時間の避難と火災の制御が可能。
  6. 耐火等級120 (FRR120):
    • 120分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 非常に高い火災耐性を持ち、火の拡散を最小限に抑える。
  7. 耐火等級180 (FRR180):
    • 180分間の火災に対して耐性を持つ。
    • 非常に高い耐火性を持ち、火災が広がるのを防ぎ、避難と消火作業に充分な時間を提供。

耐火等級は、建物の構造、壁、床、天井、扉、窓などの各部位に対して個別に評価されます。

建物の種類、用途、規模に応じて、異なる耐火等級の基準が適用されることがあります。

⑥劣化の軽減:劣化対策等級 等級OO など

⑦空気環境:ホルムアルデヒド発散等級 等級OO 温度測定 など

  1. F☆☆☆☆ (F Star Star Star Star):
    • この等級は、ホルムアルデヒド発散が非常に低いことを示します。
    • ほとんどの国や地域では、建材や家具などの製品に対してこの等級を達成することが求められます。
    • ホルムアルデヒドの発散量が非常に低く、室内の空気品質に対するリスクが極めて低いことを意味します。
  2. F☆☆☆ (F Star Star Star):
    • この等級は、ホルムアルデヒド発散が低いことを示します。
    • ほとんどの国や地域では、室内の空気品質を維持するために、建材や家具などに対してこの等級を達成することが求められます。
    • ホルムアルデヒドの発散量は低いため、一般的には安全ですが、厳格な規制を満たす必要があります。
  3. F☆☆ (F Star Star):
    • この等級は、ホルムアルデヒド発散が中程度であることを示します。
    • 一部の建材や製品は、この等級に該当します。発散量は低いとは言えないため、通常は制限が設けられます。
  4. F☆ (F Star):
    • この等級は、ホルムアルデヒド発散が高いことを示します。
    • 高濃度のホルムアルデヒド発散を伴う建材や製品は、一般的にこの等級に該当します。
    • この等級の製品は、室内の空気品質に対するリスクが高いため、使用が制限されることがあります。

ホルムアルデヒド発散等級は、建材、家具、内装材、床材などの製品に適用され、消費者が安全で健康的な室内環境を確保するために重要です。建材や製品を選ぶ際には、ホルムアルデヒド発散等級が公的な規制や基準に適合しているかどうかを確認することが重要です。また、室内空気品質を向上させるために、ホルムアルデヒド発散を抑える製品の選択も検討することが推奨されます。

⑧維持管理・維持への配慮:維持管理対策等級 OO等級など

⑨高齢者等への配慮:高齢者等配慮対策等級 OO等級など

⑩防犯:開口部の防犯対策

きいたことがないOOO等級などありますよね、わからないことは工務店・ビルダーの営業のかたに聞いてみてくださいね。また、登録住宅評価機関に確認してみてもいいとおもいます。

夢の詰まった注文住宅、安心して住みたいですね。

ぜひ続けてお読みください

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