【コロナで深刻】ウッドショックとは?
新型コロナウイルス感染が次第に拡大し始めた今年春先から「ウッドショック」という言葉が工務店・ビルダー、そして住宅関連専門誌の中で飛び交い始めました。そして夏前からは新聞、テレビなどの各メディアで多く取り上げられています。果たしてウッドショックとはいったい何なのでしょうか?今回はウッドショックとはからいつまで影響が続くのかご紹介していきます。
ウッドショックとは??
ウッドショックとは、住宅の建築に使用する柱や梁、土台などに使う木材の国内在庫不足と供給不足により価格が高騰し、工務店・ビルダーへ安定した供給がでず、大きな混乱が生じている状況の事を言います。オイルショックという危機が昭和にありましたが、どうやらそこになぞらえて「ウッドショック」といわれ始めたようです。
ウッドショックが起きた原因は?
ウッドショックその原因は、木材供給元の大半を海外の木材に頼っている日本の住宅業界に一因があります。柱や梁、土台に使用する木材の海外産材木の比率は約7割といわれています。日本の森林面積は約2500万ヘクタールで、日本の国土の67%と国土の3分の2が森林といわれています。そんな日本において約7割が海外産の木材に頼っているのです。
新型コロナウイルス感染症拡大が大きな要因!!
海外産木材に頼っているわけですから、新型コロナウイルスの影響を受けることになりました。日本に輸入される多くの木材が北米(カナダ・アメリカ)の木材といわれています。要因をご紹介していきます。
①北米産木材の生産量不足
主要な輸入先である北米の木材生産が、コロナ禍で大きな減産となりました。また、北米において木造住宅が見直され重要が拡大していたことも要因の一つといわれています。少ない生産量を国内需要に回してしまうのですから、輸出まで回ってこないのです。
②北米・中国の建築ラッシュ
北米や中国において、莫大な財政出動と住宅ローンの低金利政策が取られました。その結果、各国の国民が新しく住宅を購入するようになりました。このことにより世界的に需給バランスが大きく崩れ、十分な量の輸入材が日本に入ってこなくなりました。
③輸送ができない
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、世界的にステイホームとなっています。そのため、インターネットを通じて買い物をする機会が飛躍的に拡大したことはみなさんも感じているのではないでしょうか。世界の流通のバランスが崩れたのです。物流に用いる「コンテナ」の需要が以前にまして高まりました。木材を輸出したくても、輸送するすべがないのです。需要と供給のバランスが崩れていますので輸送コストは確実に上昇します。その輸送費や木材の価格高騰が、国内に入ってくる木材に転嫁されることとなりました。
いつまで続くウッドショック??
現時点で、全国的な緊急事態宣言が出ている状況が続いています。新型コロナウイルスのワクチン接種は加速的に進んでいますが、ワクチン接種先進国であるイギリスでは3回目の接種に向けた動きが取りざたされています。
そして、秋から冬にかかて国内では、インフルエンザの季節が近づいてきていることを忘れてはいけません。昨年は、多くの国民がマスクを着用し、手洗いうがい、ことあるごとの消毒を続けていましたので、例年より感染が拡大しなかったようですが、今年は、インフルエンザワクチンの供給量が足りない傾向ですと病院の先生がおっしゃっていました。心配は尽きません。
また、木材以外の建材の値上げが10月、11月から各メーカーから発表されています。屋根、外壁あらゆる建材が値上がりしていきます。
ウッドショックの影響がいつまで続くかははっきりしないのが現状です。
まとめ
新型コロナウイルス感染症終息の見込みはまだまだ海外に比べてみると、先が見えない状況ですが、ワクチン接種も進んでいますのでコロナに負けずに乗り切っていきましょう。
工務店・ビルダーはそれまでの継続的な木材メーカーとの取引の中である程度の木材を確保していることが多いので、過度な心配はおススメしません。
工務店・ビルダーの担当者さんに遠慮せずに聞いてみることをおススメします。
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