日本の玄関はなぜ外開き?
住宅の玄関ドアですが、日本の住宅は外開きが大半なのをご存じですか?
私自身が今まで住んできた家もすべて外開きか引き戸だった記憶があります。
この外開きの理由には日本の生活習慣と国民性が関わっているようです。
ヨーロッパは内開き!
ヨーロッパの玄関の多くは内開きになっているのですが、その大きな理由が興味深いものでした。
イタリアでは、玄関ドアの蝶番(ヒンジ)の部分が露出する外開きのドアは採用されていないそうです。
その理由は、外部からの侵入者が蝶番の部分を破壊することで、玄関ドアを破って侵入をすることを防ぐためだそうです。
一方フランスでは、また違う理由があるそうです。
それは、「玄関ドアはお客様を招き入れるためのもの」との意識が非常に強く内開きを採用しているようです。
アメリカやカナダもヨーロッパの系譜なので内開きが常識になっているようです。
なぜ日本は外開きなの?
日本の玄関ドアが外開きである大きな理由の一つが「玄関で靴を脱ぐ」という風習です。
玄関には、靴の脱ぎ場が必要に不可欠なわけです。
ながらの引き戸ならば靴の脱ぎ場を確保しなければならないなんて問題ないのですが、内開き玄関ですと、ドアの開け閉めの障害となってしまうわけです。
そのため日本の玄関ドアは外開きが多くなっているわけです。
利便性の追求の結果といえるでしょうか。
さらに、靴を脱場のある玄関には当然のことながら、ごみ(ほこりや砂など)がたまるわけです。
掃除の面でも外開きのほうが利便性がいいわけです。
日本の住宅事情から外開きが採用されているのは、合点がいきます。
日本の古来の玄関を思い出してみると、「引き戸」ではありませんか?
実は引き戸は日本の住宅事情とってプラスの面も忘れてはいけません。
玄関の前後のスペースを占領せずにコンパクトに収まることが最大の利点です。
玄関先に広いスペースをとれない場合には検討してみてもいいのではないでしょうか。
日本において玄関ドアの文化が普及する前多くの住宅は引き戸でした。
多くの家が就寝後も玄関の施錠をせずにいることは普通の風景でした。
私の実家は今でも玄関ドアに施錠を平気でせずに眠っていますし、日中も施錠をしないことが多いです。
この平和な日本の文化が、防犯よりも利便性をとった理由なのかもしれませんね。
日本でもホテルなどは内開きを採用していることが多いです。
この理由は「防災」の面を考えてドアが災害時の避難系をの邪魔にならないようにとの配慮から内開きが採用されています。
まとめ
今回は、日本の玄関ドアは外開きなのか?という疑問について考えてみました。
最近ではシューズインクローゼットや土間収納などを活用して玄関を広くとる戸建も増えてきているためか、内開きの玄関を採用されるケースも増えているようです。
皆さんの暮らしあったドアで快適な暮らしを実現してください。
ぜひ続けてお読みください
無垢材と集成材